〘インドネシア語-singkong(シンコン) 英語-cassava(キャッサバ) タイ語- ヒンディ語- ベトナム語- 中国語- 〙
タピオカの原料の使い道は食品だけにあらず
チップスといえばポテト!しかしインドネシアではシンコンチップスもメジャーだ。シンコンとは、あのタピオカの原料であるキャッサバのこと。インドネシアでは育てやすいイモなので、国民中の食卓に出回っている。シンコンの中でも、Singkong Kuning(シンコン・クニン)はもちもちした食感のある品種で、Singkong Puning(シンコン・プニン)はチップスに加工するに適した品種だ。Kuningはインドネシア語で「黄色」という意味。その名に恥じず、身は真っ黄色である。Puningはというと、調べてみるとどうやら中国にある普寧市の綴りがこれらしい・・・もしかして、普寧市からの輸入品なのだろうか?
私もインドネシアでは、ポテチよりシンコンチップスを好んでおやつに食べていた。フィールドワーク中、あるお宅におじゃましてインタビューをしたとき、お土産にといただいたシンコンチップスの味が忘れられず、同じ味のものを求めて市場を探し歩いたことを思い出す。フレーバーはいろいろあるが、基本的に味が濃く、かなりしっかり揚げられている。油の過度な摂取を心の片隅で心配しつつ食べるチップスの、背徳的なうまさは最高だ。
インドネシアでのキャッサバ利用は食べ物だけではない。最近はキャッサバを原料にした100%自然に還る袋の生産が盛んだ。見た目はプラスチック袋によく似ているが、お湯で溶けて土に還る。また、ランドリーに出したあと、服を包むためのカバーも、このキャッサバでできた代用品が使えないか開発が進んでいる。
コメントを残す