2019-12-01

トマト

tomato
あっという間に世界をとりこにしたトマト。

〘中国語- 番茄(ファンチィェ)fān qié dòu 、西红柿(シーホンシー)dà xī hóng shì 英語-tomato インドネシア語- タイ語- ヒンディ語-टमाटर(タマータル) ベトナム語-  〙

トマトと柿の不思議な関係

by Enosawa Meiko

旅行先の大連で麺屋さんに入ったときのこと。中国に来て以来、すっかりお気に入りのトマト卵麺を注文したかったのに、メニューのどこを探しても覚えたての「番茄」の文字が見当たらない。一緒にいた日本語が話せる中国の友人に「ここにはトマト卵麺ないの?」と聞くと、「あるよ。そこに西红柿と書いてあるでしょ」と。西红柿?トマトは番茄ではなかったの??

鸡蛋面は汁麺が一般的だが、このような炒麺タイプも。
(photo by Enosawa)

聞けば、西红柿も番茄もトマトを表す言葉で、どちらも一般的に使われているのだという。以来、上海でも気をつけて観察していたら、右の壁には「番茄鸡蛋面」、左の壁には「西红柿鸡蛋面」なんてお店もあることに気づいた。もちろん出てくるのは同じもの。調べると他にも番柿、六月柿、洋柿子、西番柿、狼桃、柑仔蜜などたくさんの名前があるらしい。さすがに一般的には知られていない呼び名も含まれているようだが。それにしても、やたらと柿の文字が多いことに気づく。柿とトマト、そんなに結びつくかしら・・。

さて、そうこうするうちに秋は深まり、11月を迎えると、上海の果物屋さんにたくさんの柿が出回るようになった。日本の柿より小ぶりでかわいらしい。何より驚いたのがその触感だ。見た目からは想像できないほど軟らかい。包丁で皮をむくのは難しいので、半分に切ってみる。これ、よく熟したトマトを切っている感じ!だから西红柿なんだ!と、ひとり台所で小躍りしそうになった。

tomato

中国の柿。包丁を入れるとまるでトマト
(photo by Enosawa)

もうひとつの呼び名である番茄についても考えてみる。茄はナス科の茄で納得。番は何を意味するのかと辞書を引いてみると、「外国の」という意味があるようだ。外国の茄子で「番茄」ということらしい。ちなみに、茄子も外国から来たものだが、中国歴はトマトよりもずっとずっと先輩。トマトは17世紀ごろ、ナスは3、4世紀ごろ中国に入ってきたらしい。ちなみにトマトが中国で食べられるようになったのは1950年代以降と意外にも歴史は浅いようだ。

参考: 庭院里的西洋菜 中国的外来植物・蔬菜、新华字典 第11版

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