2020-01-03

ライム

シンガポールでよく見かけるスモールライムとラージライム。

〘インドネシア語-Jeruk limo(ジュルック・リモ), Jeruk nipis(ジュルック・ニピス) 英語-Calamansi(カラマンシ), Calamondin lime, calamandarin シンガポール英語-Small lime, Calamansi(カラマンシ)  タイ語- ヒンディ語- ベトナム語-  中国語-青柠(チンニン)qīng níng, 海南小青桔〙 

出身地が知りたくなる「ジュルック」たち

by Kakifuji Makami

インドネシアでは、柑橘系はほとんどすべてジュルックと呼ばれているが、何しろその種類は非常に多い。私自身、味は知っていても名前を知らない柑橘がたくさんあるので、東ジャワのソロ出身、30年以上ジャカルタで家政婦として働いているマルニーさんに話を聞いてみる。

食卓に上がる柑橘のなかでもいちばん小さいものはJeruk limo/limau(ジュルック・リモ)。インドネシアの焼き鳥・サテや、ソトと呼ばれるスープの風味づけなどに使われる。

tomato

バリでジュルック・サンバルと呼ばれる柑橘は、ジャカルタのジュルック・リモそっくり。同じものだろうか?

それより少し大きいのが、Jeruk Nipis(ジュルック・ニピス)。Nipisはライムのこと。ソトに使われるほか、マルニーさんいわく「絞って飲むとダイエットにいいんだよ!」。知り合いの日本人の奥様も、運動後に飲むよう心がけているのだとか。ただレストランなどで、ジュースの欄に「Jeruk Nipis」が載っているのを見かけたことはなく、彼女も「レストランのジュースにはないと思う・・」という。興味がある人は、我流で絞って飲むしかなさそうだ。

食後のデザート、果物として出されるのがJeruk Bali(ジュルック・バリ)、Jeruk Manalagi(ジュルック・マナラギ)、Jeruk Medan(ジュルック・メダン)などだ。ジュルック・バリとジュルック・マナラギは、ポメロの一種。ジュルック・マナラギの実はピンク色がかっていて、ジュルック・バリよりやや小さめ。ジュルック・メダンはミカンと同じくらいの大きさ、甘味が強くておいしい。

「バリ」とか「メダン」とか、地域の名前がついているということは、その土地に行けばまた違う呼び名があるのだろう。今度インドネシアの他の地方に行くときは、食べるだけでなく、名前もチェックしてみたい。

「ライム」と呼ばれる柑橘は

by Takashima Keiko

ホッケンミーを食べると、スダチくらいの大きさの柑橘が付いてくる。皮が薄くてジューシー、酸味もほどよく、どんな料理にも合う。スーパーや市場では、カラマンシーとかスモールライムという名で売られている。「スモール」に対して「ラージ」と呼ばれるのは、主にタイからやってくる大きめの柑橘で、いわゆるライムの香りがする。

シンガポールでよく見かけるのはこの2種だが、東南アジアの国々にはそれぞれの料理に合う小さな柑橘がある。たとえば、インドネシアのジュルック・サンバル、ベトナムのチャイン。英語ではどれもレモンとかライムと呼ばれているのかもしれないけれど、それぞれに味も形もちょっとずつ違う。代用するのはきっと、サンマに添えるスダチがレモンに代わるくらいの寂しさなのではないだろうか。想像するしかないけれど。

ホッケンミー

オールドエアポート・ホーカーセンターのホッケンミー。ライムとチリが入った小皿が美しく並んでいる。

さて、柑橘の調味料といえば、忘れてはいけないのがポン酢である。ポン酢・・よく考えてみると不思議なことばだ。デコポン、ポンカンなどのポン+酢のようにも思えるが、そもそも「ポン」ってなんだろう?

ヒンディー語の先生に聞いた話によると、ポンカンの原産地はインドで、それがプネー(英国植民地時代はプーナ)から渡ってきて「ポン」になったという。プネーとポン。ちょっと遠いような気もするけれど。もうひとつ有力なのは、オランダ語のponsがポン酢になったという説。Ponsはフルーツポンチのポンチ(パンチ)の語源でもあるようで、パンチといえばヒンディー語の「5」、पाँचを思い浮かべてしまう。

インド、オランダ、そして柑橘類が豊富に採れる地方といえば、九州。いつしか心は大航海時代に・・。ヨーロッパとアジアが急接近した時代の柑橘のことを、いつかちゃんと調べてみたい。

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